事故から6ヶ月未満で症状固定にしてはいけません
いまだにあるのか・・・と思う相談事例ですが、
「ご相談者には弁護士が着任しておきながら」、
「ご相談者の主治医先生は交通事故患者の対応をこれまで経験しておきながら」、
事故から5ヶ月程度で症状固定にしてしまい、
初回申請の結果「非該当」となり、
ご相談者はこれに納得がいかないとして、
異議申立の相談をお受けいたしました。
症状固定をただ待つだけの専門家への依頼はやめましょう
交通事故専門と標榜しながらも、
弁護士特約からの着手金目的で受任する人は一定数います。
そういった人の特徴は、
・とにかくたくさん通院をしてください。
・症状固定になったら教えてください。
などなど、
交通事故専門としながら、
言動が行き当たりばったりで、
今後の見通しの案内などが、とにかく対応があいまいです。
交通事故から症状固定までの節目
事故から症状固定日までの、6ヶ月間。
本当にたくさんの節目があります。
ざっくり考えられるところでは、
(1)交通事故扱いについて:人身事故か物件事故か
(2)治療費の負担:相手方損保会社?健康保険?労災保険?
(3)相手方損保会社が治療費を打ち切ってきたときの対策
(4)信頼できる整形外科は見つかっているか
(5)接骨院への通院はどうするか
(6)MRIはいつ撮影するか
(7)最善な週の通院回数、月の通院回数の案内
(8)症状固定日の目安の設定
などなど、たくさんの懸念事項と実行すべきことがあります。
これを先回りして、考えること、根回ししておくこと、が重要だと考えております。
・ただ、たくさん通院してください、
・症状固定になったら教えてください、
・相手方損保が治療費を打ち切ってきたらその時に考えましょう、
その程度の対応であれば、ご依頼者は依頼をするメリットはないと思いますが、
そこらへん、いかがお考えでしょうか。
5ヶ月未満で症状固定をした場合の最大・最悪の状況
後遺障害申請をする方針であれば、
せめて、
「症状固定は事故から6ヶ月(181日)を超えてからにしましょう」、
とご相談者には提案すべきだと考えます。
最初の症状固定日はとても重要です。
この最初の症状固定日が、事故から6ヶ月未満だと、
その後、
・症状が重くても、
・通院を継続しても、
・転院をしても、
・転院先の後遺障害診断書が素晴らしくても、
自賠責保険に関しては、
異議申立申請により、
非該当から14級・12級への変更認定はほぼないです。
それほどに、最初の症状固定日は重要です。
症状固定日に関して、繊細に考えることができない人は、
交通事故被害者案件を受けるべきではないと考えます。
ご相談者・ご依頼者に不利益を与えるだけです。
ご相談者・ご依頼者側も、
厳しい目と姿勢で行政書士など交通事故専門を標榜する人の対応や姿勢をしっかり見てください。