後遺障害等級認定実例ー下肢

実例①

交通事故で両膝捻挫などを受傷し、異議申立申請により後遺障害等級併合14級の認定を得ました。

性別 男性(30代)※事故時
事故日 令和3年6月
事故態様 お客様運転の自転車が道路内を直進していたところ、左方から進入してきた相手方自動車に衝突されたものです。
診断名 腰部挫傷、両膝捻挫
症状 腰部挫傷由来:腰部痛、下肢の痺れなど
両膝捻挫由来:両膝の痛み
通院先 (1)S整形外科
(2)K接骨院
弊所への依頼時期 本件事故から1週間経過後

争点

  1. 本件事故当初から相手方損保会社が治療費等の補償を拒否していた
    >この場合の対策が本件の重要なポイントでした。
  2. 腰部挫傷由来の腰部痛などの神経症状を医学的に説明または証明ができるか。
  3. 後遺障害等級の認定を得られるか。

事案の内容

ポイント①

本件事故のお客様は、弊所がお世話になっている整形外科からご紹介いただいたお客様でした。

本件は、事故当初から相手方損害保険会社から治療費等の支払など補償を拒否された、とのご相談とご依頼でした。

初回の電話相談の際に、聴き取った相談の中での、

主なポイントは、

  1. 相手損保会社が治療費の支払を拒否した場合の対策
  2. 健康保険で、週3回程度+6ヶ月超の通院を維持できるか
  3. 後遺障害等級認定を勝ち取れるか

の3点でした。

ポイント②

相手損保会社から治療費等の支払を拒否された場合の対策

この場合、基本的には、(1)労災→(2)労災不可の場合は健保という流れで検討していきます。

本件は健保対応となりました。

この場合の注意点は、

健保対応の場合、窓口負担が発生し、3割負担を、週3回+6ヶ月間耐えられるか?

というところがポイントになります。

しかしながら、本件お客様は、定職+正社員の方で、経済的基盤はしっかりなされていたのと、なによりも相手方の対応に大きな不満があったため、できるところまでしっかりやりたいとおっしゃていて、弊所としても力になりたいと思い、受任に至りました。

ポイント③

6ヶ月間、週3回のペースで通院を行うこと

この点は、既述のとおり、本件のお客様は、

  • 経済的基盤があること
  • 本件事故に関する相手方の対応に不満があること

の2点と、

弊所から、通院回数など、最適かつ具体的なご提案をし、解決までの道筋を示したことにより、お客様ご自身での課題も明確になったことにより、お客様側の悩みが減ったと感じました。

そういった諸事情から、弊所は通院に関しては、特に心配はしていませんでした。

また、ある程度の時間の自由が利くお客様だったということとが大きかったかな、と考えます。

④ 自賠責保険請求時のポイント

本件は、相手方損保会社が治療費等の補償を事故当初から拒否していたことから、

6ヶ月間、お客様が、

  1. 治療費
  2. MRI検査費
  3. 通院交通費
  4. 各種文書代

を立て替えていただくことになります。

そして、後遺障害等級申請時に、あわせて、自賠責保険の「傷害部分120万円」の枠を使って、請求と回収を試みることになりました。

ポイント⑤

初回申請で併合14級認定、そして、治療費等ほぼ満額回収

まずは、弊所の受任目的の根幹である、後遺障害等級認定は、主治医先生の協力もあり、腰部14級9号、両膝14級9号、併合14級の認定を自賠責よりいただきました。

そして、もう一つの課題であった、お客様立替分の治療費等の回収についても、通院慰謝料とあわせて、弊所から自賠責保険に請求した金額のほぼ満額を回収することに成功しました。

お客様ご自身、経済的な困窮者ではありませんでしたが、結果を見るまでは、不安だったと感じます。

しかしながら、自賠責側からの追加資料提出の要請もなく、ぼぼパーフェクトに、傷害部分と後遺障害部分の認定を引き出せたと考えています。

結論

認定のポイントとしては、

(A)お客様の根気のある通院

この点は、どのケースでも変わりません。お客様の通院が、勝つための土台であり、基礎となります。

(B)主治医先生の協力を得られたこと

(C)お客様の丁寧な領収証等の保管

本件は、領収証の紛失等があると、請求自体ができなかったり、漏れてしまったりするので、弊所からも領収証の保管は定期的に案内しました。そして、お客様にもしっかりご協力していただけました。

この3点と考えます。

実例②

交通事故による距骨骨折により後遺障害等級第14級9号の認定を得ました。

性別 男性(35代)※事故時
事故日 平成○○年9月
事故態様 お客様がバイクで直進中、左方から右折進入してきた自動車に衝突される。
診断名 距骨骨折など
症状 距骨骨折由来:足関節に荷重時の痛み・違和感など
通院先 (1)H病院
(2)Y整骨院
(3)K外科
弊所への依頼時期 本件事故から10ヶ月後

争点

  1. 足関節の痛みを医学的に証明できるか。
  2. 後遺障害等級の認定を得られるか。

解決のポイント

ポイント①

本件事故のお客様は、弊所でお世話になっております,整骨院さんからのご紹介で,ご相談をいただきました。

初回の相談時,すでに、医療機関より後遺障害診断書の作成は済んでおりましたが、お客様がこれで後遺障害等級が認定されるのか?という疑問をもったことにより、ご相談・ご依頼をいただきました。

ポイント②

弊所で受任後は、速やかに医師面談を実施しました。

要点としては、

  1. MRI画像の撮影先のご紹介状の作成依頼
    ⇒弊所で受任当初、画像としての医学的所見がレントゲン画像のみであったため、より詳細な画像評価をしていただきたかったので、弊所から主治医先生にお願いいたしました。
  2. 後遺障害診断書の再作成

ポイント③

MRI撮影したところ、足部の距骨骨折、舟状骨骨挫傷などが明らかになり、この医学的所見を後遺障害診断書に反映していただくように、主治医先生にご依頼しました。

ポイント④

再作成いただいた後遺障害診断書を基に、相手方自賠責会社へ、被害者請求を実施いたしました。

結論

結果としては、距骨骨折など由来の足関節部の神経症状について、本件事故を起因とするものとして画像判断では認定いただくことができなかったですが、お客様の根気ある通院が、今後も症状が残存するものとして、自賠責保険上の後遺障害等級第14級9号「局部に神経症状を残すもの」の認定評価をいただくに至りました。

症状固定後のケースでも、後遺障害診断書作成済みのケースでも、修正できるポイントをしっかり把握し、その点を、主治医先生に丁寧にご説明し、

  1. MRI画像の撮影
  2. 後遺障害診断書の再作成

の2点を引き出すことができたことによって、弊所としては、後遺障害等級の認定の可能性を高めることができたと考えております。

実例③

交通事故による脛骨高原骨折を受傷し,自賠責保険上の後遺障害等級第12級13号の認定を得ました。

性別 男性(70代)
事故日 平成○○年2月
事故態様 お客様運転車両を、道路内で一時停止し、車外に出て作業中、相手方車両に後方から衝突された。
診断名 脛骨高原骨折など
症状 脛骨高原骨折由来:膝部の痛み、歩行障害など
通院先 (1)H病院
治療期間・実通院日数 約8ヶ月間
弊所への依頼時期 本件事故から6ヶ月後

争点

後遺障害診断時の膝部の症状について、自賠責保険上の後遺障害等級認定は得られるか。

解決のポイント

ポイント①

本件事故のお客様は、弊所でお世話になっております、弁護士さんからのご紹介で、ご相談・ご依頼をいただきました。

事故時、お客様は頭部を打ち記憶が不鮮明な箇所があることから、お客様の記憶の範囲内で慎重に状況を聴取し、方針を決めていきました。

ポイント②

ご依頼を受けた後は、速やかに脳神経外科と整形外科の主治医先生に医師面談を実施しました。

事故時、記憶が不鮮明な箇所があることから、”高次脳機能障害”を懸念しておりまして、脳神経外科の主治医先生には、

  1. 頭部のMRI,スペクト検査,PET検査,MRIテンソールイメージなどの精密検査
  2. 神経心理学的検査

の実施を依頼しました。

しかしながら、脳神経外科の主治医先生は、

  1. 年齢相応の脳の状態であること
  2. 硬膜下血腫も治癒していること
  3. 脳血管にも損傷ないこと
  4. 脳挫傷の痕もないこと

ということで、高次脳機能障害の可能性を除外されていました。

一方整形外科の主治医先生は、これからの症状固定について、後遺障害診断書作成について、お話したところ,
柔軟かつ協力的なお言葉をいただきました。

ポイント③

ポイント(2)の医師面談の結果から、

(A)脳神経外科の主治医先生には、できるところまで、高次脳機能障害の検査等の提案をし、弊所から”もうこれ以上は提案の材料がない”というところまで”粘る”こと

そして、

(B)整形外科の先生には、現在の症状、画像所見、可動域検査値を後遺障害診断書に丁寧に記載していただく

として、まずは”膝部”で後遺障害等級を確保する、という方針といたしました。

ポイント④

その後も脳神経外科の主治医先生には、何度か根気よく高次脳機能障害の検査の提案・お願いをしましたが、平行線となったため、最低限の高次脳機能障害に関する検査を実施していただき、症状固定としました。

あわせて、整形外科の主治医先生にも症状固定のご判断をいただき、脳神経外科分と整形外科分の後遺障害診断書を作成していただきました。

結論

結果としては、脛骨高原骨折由来の症状について、自賠責保険上の後遺障害等級第12級13号の認定を得ました。

認定の理由としては、

  1. 膝部にプレートが挿入されたままであること(除去手術は予定していない)
  2. 骨折部の関節面に”不整”が認められたこと

の2点により、局部に”頑固”な神経症状を残すもの、として自賠責保険側に認定をいただきました。

後遺障害等級認定票

実例④

交通事故による右足関節外果(くるぶし)骨折を受傷し、第14級9号の認定を勝ち取りました。

性別 女性(10代)
事故日 平成○○年10月
事故態様 横断歩行内を歩行中、左方から自動車に衝突された。
診断名 右足関節外果骨折など
症状 右足関節の痛み、痛みによる可動域制限、右足の筋力低下など
通院先 (1)S総合病院
治療期間・実通院日数 約1年7ヶ月間
弊所への相談時期 本件事故から約1ヶ月後

争点

  1. 主治医先生の協力を得られるか?
  2. 症状固定のタイミングはいつに設定するか?
  3. お客様の後遺障害等級を勝ち取れるか?

解決のポイント

本件は、弊所が以前お手伝いさせていただいたお客様からのご紹介案件でした。

本件は、右足首の”くるぶし”の骨折でして、事故後すぐに手術を行ったケースで、初めての打ち合わせの時点では、松葉杖は必須で、歩行にもかなりの支障を来していました。

そして、お客様が未成年者であったため、学業と治療面、賠償面の同時並行に苦心した案件でもありましたが、お客様の根気ある対応に救われたケースでした。

本件のご相談・お打ち合わせは、事故から約1ヶ月後に、ご相談及びご依頼をいただいたケースでした。

その時のご質問の内容は、

  1. 相手損保会社さんとの対応や今後の流れ
  2. 治療と手術の時期
  3. 通院の方法から症状固定のタイミング
  4. 後遺障害等級という制度の存在について

という、4点のご質問が主な内容でした。

そのため初回面談の時には、

  1. 本件事故状況から弁護士との共同受任の必要性
  2. 主治医先生への症状の伝え方
  3. 主治医先生との関係性の重要性
  4. 後遺障害等級の有無による損害賠償金額の違い
  5. 今後の対策や流れ

を丁寧にご案内し、お客様にも交通事故賠償の全体的な流れを把握していただき、かつ安心していただき、受任に至りました。

受任後、弊所からお客様には、

  1. 医師面談の調整
  2. 通院の指導と手術時期の調整
  3. MRI撮影の必要性

をご案内しました。

お客様のお怪我の大きさから、本件のスタートは、適切な治療費の補償請求のサポートでした。

本件は、骨盤骨からの移植手術を行うようなお怪我であったため、まずは、お客様の負担を最小限にした治療費補償を行うべきと考え、弁護士さんとの共同受任を提案し、この提案が功を奏しました。

上記のように、本件のお客様は、

  1. 事故時の固定手術
  2. 偽関節を改善するための手術
  3. 固定装具(針金)除去のための手術

と3回の手術を行ったため、医師面談のタイミング、症状固定や後遺障害診断書作成依頼については、慎重に行わなければなりませんでした。

したがって、手術が、ある程度完了し、リハビリを開始したタイミングで、最初の医師面談を実施しました。一番初めの医師面談の内容は、

  1. ご挨拶、から始まり、
  2. 事故直後から現在までの画像所見から見た回復状況
  3. 最終手術(固定装具除去手術)の時期

と、後遺障害に関しては触れずに、挨拶程度の医師面談を実施しました。

その後は、お客様に、ご家族の協力を得ながら、通院を継続していただき、弊所も定期的に状況をお聞きしながら、症状固定まで粛々と進めていきました。

そして、時期や節目を見て、主治医先生との信頼関係構築に向けて、医師面談を実施しました。

本件は、特に大きな用事がなくとも、主治医先生に”顔を見せる”という作業に集中していたように思います。

また、治療費に関する打ち切りの話が出なかったのは、共同でサポートを開始した弁護士さんの尽力の賜物です。

そして、最終段階の固定装具除去の手術後、最終的なリハビリを実施していただき、最終手術から約5か月後に症状固定のご判断をいただきました。

後遺障害診断書には、

  1. 事故時、手術時、症状固定時のレントゲン画像所見
  2. 症状固定時のMRI画像所見から軟部組織(靱帯など)の損傷を示唆する所見
  3. 可動域検査所見

の3点の所見をいただきました。

症状固定時に、かなり回復していたのは、お客様の回復力だけでなく、主治医先生、リハビリの先生のご協力のおかげかと思います。

そして、主治医先生作成の後遺障害診断書を基に、被害者請求実施しました。

請求から約1ヶ月後、右足関節部について第14級9号という認定を勝ち取りました。

お客様の回復状況からみて、この結果が妥当だと感じ、お客様にも納得いただきましたので、弊所としても安心いたしました。

後遺障害等級認定までの約1年7ヶ月の長期戦を戦い抜いたお客様には、弊所としても感謝ですし、お客様を支えたご家族にもあわせて感謝です。

本件で学んだこと

  1. 事故状況、相手方損保会社などの事案を総合的に精査し、弁護士との共同受任が必要であれば早期に実行すること
  2. 大きな総合病院、大学病院の医師との医師面談は慎重を期すこと
  3. 後遺障害診断書の内容に納得がいかなければ、修正依頼を行うこと

⇒医師の文字に不明瞭な箇所があれば、しっかりと確認し、お客様に説明できるレベルに自分が常にあること

実例⑤

交通事故による足指の怪我について第14級9号の認定を勝ち取りました。

性別 男性(20代)
事故日 平成○○年5月
事故態様 バイクで交差点内を直進中、対向の右折車と衝突する。
診断名 第1中足骨折・母趾末節骨骨折など⇒足指の怪我
症状 足の親指痛、足の親指可動域制限・知覚鈍麻など
通院先 (1)H病院
(2)T接骨院
(3)R整形外科
治療期間・実通院日数 約1年1ヶ月
弊所への相談時期 事故から約10ヶ月後

争点

  1. 親指の痛みや可動域制限の根拠を医学的に証明できるか?
  2. 後遺障害診断書の作成を主治医が協力してくれるか?
  3. 医療機関(整形外科)への通院の少なさをいかにカバーするか?

解決のポイント

本件は、弊所がお世話になっている弁護士さんからのご紹介案件でした。ご相談時は、後遺障害申請(事前認定)結果が届いており、「非該当」の通知を受け取っており、異議申し立てにより、後遺障害等級を勝ち取ることが弊所の使命でした。

弊所がご相談をいただいた時点で、本件事故から約10ヶ月を経過しておりましたが、親指の疼痛、可動域制限、知覚異常が顕著に出ておりました。そこで、初回面談時は、

  1. 事故態様から後遺障害等級の認定を受けるべきケースであること
  2. 後遺障害等級申請の部位を、一番重い症状に関する診断名に絞って申請すること
  3. 後遺障害等級の目標としては可動域制限で12級12号又は神経症状で14級9号であること

⇒弊所としては、14級の認定を得られれば、最善の結果と考えていました。

受任後は、さっそく、主治医面談を実施し、

  1. 受任のご挨拶
  2. 現在までの診断名及び画像所見
  3. 異議申し立てにあたり医学的所見が必要である旨
  4. 後遺障害診断書など再作成の依頼

の4点をお話しし、主治医の協力の依頼をし、快諾していただきました。

その後は、親指の神経症状および機能障害を医学的に証明すべく、セカンドオピニオンに同行し、足指のエコーなどによる医学的な客観的な証拠集めを実施しました。

同時並行で、お客様には、通院や症状の一貫性・連続性をアピールするために、自費(健保適用)による通院を継続していただきました。

セカンドオピニオン完了後は、再度、主治医面談を実施、異議申立用の後遺障害診断書の作成を依頼いたしました。主治医面談の内容としては、主に後遺障害診断書の記載内容の提案をし、

  1. 親指の診断名に限定すること
  2. 所見内容のポイント
    (A)画像所見=レントゲン所見による骨萎縮を立証
    (B)MMT(徒手筋力検査)
    (C)可動域検査所見=骨萎縮による拘縮を立証

の2点を丁寧に記載いただくことをお話をし、主治医先生には快諾をいただきました。

完成した後遺障害診断書は、事前認定に使用した後遺障害診断書よりも具体的かつ客観的に、足親指の症状やその症状の根拠、筋力低下から可動域制限まで医学的に証明していただきました。

その後は、弊所が異議申し立て書一式を作成し、被害者請求といたしました。

本ケースの異議申し立てのポイントは、

  1. 整形外科への通院日数の少なさを補填すべく、通院や症状の一貫性を証明するため、診断書のみならず、整骨院の施術証明書を活用したこと
  2. あえて、診断名を限定的し、より詳細な医学的所見を記載でき、症状の重篤さをアピールしたこと

上記の異議申し立てのポイントを丁寧に盛り込み、被害者請求書類を作成し、異議申し立てを実施しました。

申請から約3ヶ月後、無事、足の親指の症状について、第14級9号という結果を勝ち取りました。

当初は、後遺障害等級「非該当」という状況であったため、後遺障害等級の認定結果をご報告させていただき、お客様にも、「非該当」⇒「第14級9号」の結果にご納得いただき、弊所としても喜びと自信を得た貴重な案件でした。

本件で学んだこと

  1. 後遺障害等級申請、特に異議申立申請は、あえて診断名を限定し、その限定した診断名に対し、重点的に医学的に証明すること
  2. 行政書士・弁護士が後遺障害申請をするときは、「被害者請求」を実行することが重要であること
    ⇒たしかに、後遺障害等級の審査機関は、「事前認定」「被害者請求」どちらを採用しても同じですが、弊所としては、被害者のために、丁寧に後遺障害申請の準備をし、被害者請求をすべきと考えます。
  3. 案件によっては、時間をかけてセカンドオピニオンを実施し、主治医以外の医師の見解を聴くこと
    ⇒早い解決は大切ですが、被害者の気持ちをしっかり聞き、ゆっくり・着実に事件を進めることも大事かと考えます。

実例⑥

交通事故による左膝関節の神経症状で14級9号が認定されました。

下肢の認定実例

性別 女性(40代)
事故日 平成○○年7月
事故態様 自動二輪車に同乗中、自動車と衝突した。
診断名 左膝挫滅傷、左膝関節拘縮、右肘挫滅傷(醜状痕含む)など
症状 左膝の痛み・しびれ、可動域制限など
通院先 M病院:整形外科(約6ヶ月:計130日程度)
治療期間 約6ヵ月間
弊所への相談時期 事故から約5ヶ月後に正式受任

争点

左膝の痛み・しびれ、可動域制限を、どのように他覚的・医学的に証明するか。

解決のポイント

本ケースは、四国地方在住のお客様で、弊所がお世話になっている弁護士さんからのご紹介でした。

遠方のお客様でしたので、いかにサービスの質を落とさずに、お客様をフォローするかが、弊所の課題でもありました。

弊所の方針として、かならず面談をさせていただいた後に受任いたしますので、四国までお打ち合わせにお伺いいたしました。

事故から5ヶ月経過が経過しておりましたが、左膝の痛み、正座が困難、階段の昇降時の左膝の違和感などの症状に加えて、左膝に線状痕、右肘にも醜状痕が残存していました。

そこで、後遺障害申請については、

  1. 左膝の神経症状・機能障害
  2. 左膝の線状痕の醜状障害
  3. 右肘の醜状障害

の3点に絞り、後遺障害申請をする方針でお客様にお話しいたしました。

事故から6ヶ月で任意一括対応終了の旨、相手損保会社からお話をいただいていたため、お客様には、

  1. 継続して通院していただき、実通院日数を重ねていくこと
  2. 書面で弊所から医師に後遺障害診断書の作成依頼をすること
  3. 主治医の協力をどうしても得られない場合は、改めて四国にお伺いし医師面談を実施することで合意をいただきました。

神奈川に戻り、弊所から主治医宛に、

  1. 後遺障害診断書作成依頼書
  2. 弊所作成の後遺障害診断書記載例
  3. 画像CD−R作成依頼書

を作成、弊所からまずはお客様に送付し、最終受診日に、お客様から主治医先生に渡していただきました。

そして、完成した後遺障害診断書を拝見したところ、主治医先生に、最大限協力してしていただき、主治医面談の必要はないと判断し、主治医先生作成の後遺障害診断書を基に、被害者請求を実施しました。

申請から約1ヶ月半後、左膝の神経症状で第14級9号の認定を受けました。

左膝・右肘の醜状痕については、手のひら大の面積に達しないとのことで、非該当ではありましたが、お客様には、醜状障害に関する面接に対応していただきましたので、最善を尽くした結果かと考えます。

本ケースでは、遠方のお客様ということもあり、弊所の強みである医師面談を実施しない稀なケースではありましたが、お客様のご協力があり、無事、後遺障害部分は解決に至ることができました。

本当にありがとうございました。

本ケースで学んだこと

  1. 関節の可動域制限など機能障害がなくても、神経症状による後遺障害等級認定が有り得ること
  2. 怪我の部位に関わらず実通院日数は重要であること

実例⑦

交通事故により膝内側側副靭損傷、半月板損傷、頚椎捻挫を受傷し併合14級認定を得ました。

交通事故の態様

自車のタイヤに足を挟まれ、膝、頚部、肩部を負傷(対人事故・交通事故証明書あり)

認定のポイント

主治医の協力、当職の主治医面談などによる医証の追加(後遺障害診断書の再作成)

詳細

受傷後、約8ヶ月後に受任しました。受任時には、後遺障害診断書の作成も完了し、損保会社の治療費は打ち切られていました。

当初の後遺障害診断書も大変丁寧に作成されていましたが、膝部の靱帯損傷の診断名があるにも関わらず、XPストレス撮影の受診がなかったこと、頚椎捻挫に関する画像所見・神経学的所見の記載がなかったため、受任後速やかに主治医面談を実施し、

  1. XPストレス撮影
  2. 頚椎、膝、肩部のMRI撮影
  3. 後遺障害診断書の再作成

を依頼しました。

依頼者の主治医先生が大変協力的であったため、スムーズに新たな医学的所見を取得できました。

結果としては、膝部14級9号、頚部14級9号で、併合14級の認定となりました。膝部の動揺関節を立証し12級程度期待していましたが、等級結果報告の際、主治医に質問してみたところ、動揺関節と言えるためには、7mm以上の動揺性がストレス画像に出ることが必要とのことでした。大変勉強になった案件でした。

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