事案の概略
性別・年代:男性(40代)※事故時
事故日:令和3年4月
事故態様:
お客様運転の自転車が道路内を直進していたところ、対向から右折進入してきた相手方自動車に衝突されたものです。
診断名:頚椎捻挫、腰椎捻挫など
症状:
頚椎捻挫由来:頚部痛、左上肢の痺れなど
腰部捻挫由来:腰部痛、左下肢の痺れなど
通院先:
(1)T医療センター
(2)A整形外科
(3)K整骨院
弊所への依頼時期:本件事故から約1週間経過後
争点
(1)相手方損保会社から治療費等の補償を最低でも6ヶ月間受けることができるか。
(2)頚椎捻挫由来の頚部痛などの神経症状を医学的に説明または証明ができるか。
(3)後遺障害等級の認定を得られるか。
事案の内容
1.本件事故のお客様は、事故直後からインターネット検索をし、弊所ホームページをご覧いただいた上で、にご相談&ご依頼をいただいたお客様でした。
初回の面談の際には、痛みで足が曲がらない状態で、身体への衝撃や損傷が大きい事故であったと察しました。
本件事故と初回面談の主なポイントは、
(1)相手損保会社が治療費の支払を3ヶ月程度で打ち切った場合の対策
(2)(1)が具体化した場合、健康保険に切り替えて、週3回程度+3ヶ月超の通院を維持できるかの聴き取り
(3)後遺障害等級認定を勝ち取るための対策
の3点でした。
2.主なポイント(1)(2)について
この点は、本件お客様自身が、自営業者であったということもあり、対外的な調整や交渉に慣れているとのことで大きなトラブルもありませんでした。
結果として、無事に6ヶ月の間、治療費の補償をしていただきました。
本ケースは、率直に申し上げると、症状固定時の実通院日数は”少ない”という結果でした。
当初は、整形外科と整骨院の併用通院をしておりましたが、4ヶ月経過時点で整骨院の治療をやめてしまいました。
この点は、治ったからまたは症状が緩和したからなどの改善をしたことにより治療をやめた、と捉えかねないのでマイナスポイントになると予想しました。
また、整形外科も約6ヶ月の間、週2回のペースであったため、この点も、2022年当時のセオリーでいう「整形外科に週3回」には至っていなかったので、不安要素の一つでした。
自賠責保険請求時のポイント
症状固定の後遺障害診断時には、
(1)症状の詳細
(2)MRI画像所見
(3)神経学的所見
を丁寧に主治医先生に記載いただきました。
本件のお客様の症状として、左上肢・左下肢の痺れ(神経症状)を訴えていたため、
(A)筋萎縮検査:上腕・前腕、大腿・下腿の周径
(B)徒手筋力検査
を主治医先生に実施していただいたところ、その結果が、「左」上肢と下肢の筋萎縮が認められ、そして、筋力低下も認められたため、この点も、左上肢・左下肢の神経症状の裏付けとして、後遺障害診断書に記載していただきました。
初回申請で併合14級認定
自賠責保険上の後遺障害等級認定は、お客様と主治医先生の協力もあり、滞りなく、頚椎部14級9号、腰椎部14級9号の併合14級の認定を自賠責よりいただきました。
後遺障害等級認定のポイントとしては、
(A)お客様の早い判断
>本件は、事故直後からお客様の早いリサーチと判断により、弊所にご相談とご依頼をいただきました。このことによって、
・弊所から整形外科の紹介
・今後の起こりうるリスクのご案内と心構え
など、たくさんの提案や案内ができるので、後遺障害等級の認定の可能性や不測の事態に迅速に対応できたと考えます。
(B)主治医先生の協力を得られたこと
>自賠責保険上の後遺障害等級は、主治医先生の協力を得ることがとても重要です。
この2点と考えます。