自賠責保険の後遺障害認定の難しさ(交通事故)

自賠責保険の後遺障害等級認定は本当に難しいです。

弊所が考える難しい理由は複数ありますが、主要なもの3つご案内いたします。

1.通院期間の長さと通院回数の多さ

弊所で多くお手伝いする頚椎捻挫(=むちうち)に関する後遺障害等級認定のためには、
事故日(治療開始日)から6ヶ月超の治療期間
週3回・整形外科
というルールがあります。

6ヶ月間超の治療期間というのは、必須のルールなので、しかたがないにしても、
ここをクリアしないと「認定されるものもされない」されません。

ご相談時に、6ヶ月の治療期間と聞いて、弊所への依頼を断念されるご相談者もおります。

そして、週3回・整形外科という点も大変に厳しいルールです。
整形外科の診療時間は9時~12時、15時~18時というのが多く、
会社勤めの方など時間の拘束があるかたには本当に厳しいルールです。
加えて、この整形外科の診療時間内に週3回の通院は、追い打ちをかけるように厳しいルールです。

2.後遺障害診断書に記載すべきことが曖昧である

6ヶ月間超、週3回の整形外科の通院をクリアし、
いざ症状固定・後遺障害診断書作成の段階になったとき、
後遺障害診断書に、
・なにを
・どのように
書いてもらえばわからない、という状況に陥ります。

自賠責保険などの保険会社のホームページにも記載すべきことの正式な手引きはありません。

たしかにネット情報では、
”ある程度”後遺障害診断書に記載すべき医学的所見の案内がありますが、
それはそれで、その人の成功例です。

患者様ごとに、後遺障害診断書に、
・書くべきこと
・書くべきではないこと
があります。

3.審査が書面審査である

自賠責保険の後遺障害等級審査は「書面審査」が原則です。
書面でのみ判断されるため、
患者様の実際の症状やその症状で困っていることが、
後遺障害等級に反映されないことが多いです。

これは本当に苦しい、悔しい。

一方、労災保険の後遺障害等級審査は、
申請後、労災顧問医の審査(診察)が指定日に入りますので、
実際の症状と後遺障害等級とが噛み合うことが多いです。

自賠責保険の後遺障害等級審査も、申請後、医師の診察をして欲しいところです。

まとめ

上記のように、自賠責保険の後遺障害等級認定を勝ち取るには、
1.通院
2.後遺障害診断書への正しい記載
3.自賠責保険の書面審査
というの3つのルールを意識して、一つ一つクリアしていかなければなりません。

3つのルールをクリアすることは本当にツラく、長い闘いなります。

この闘いに真剣に向き合って、どんな解決でも納得するという覚悟も必要です。

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