肩関節の後遺障害等級申請について

交通事故により肩を怪我して、鎖骨がボコッとしてる?

2023-12-26

鎖骨骨折には神経障害、機能障害、変形障害がある

タイトルの症状からは、鎖骨の「変形障害」が想定できます。

弊所のご依頼者のケースの事例でありますが、
鎖骨骨折は、
神経症状(14級・12級)
機能障害(12級・10級)
が真っ先に当てはまる後遺障害ですが、
”体幹骨(鎖骨)に著しい変形障害を残すもの”として、
自賠責保険上の後遺障害等級第12級5号も当てはまります。

肩鎖関節脱臼の診断名で14級認定

本件事故態様としては、
ご依頼者がバイクで直進中、
左方から進入してきた相手方自動車に衝突されたものです。
診断名としては、主に、肩鎖関節脱臼であり、
症状としては、
・痛み
・可動域制限
でした。
事故から約8ヶ月後、症状固定とし、
後遺障害等級申請(弊所受任前であったため事前認定)をしたところ、
”局部に神経症状を残すもの”として、
第14級9号の認定でした。

14級で納得いかない。ご依頼者は異議申立を希望

その後、
弊所が異議申立申請案件として、ご依頼をいただきました。
受任後は、弊所でお世話になっている整形外科の紹介をいたしました。
本件ご依頼者は、最初の症状固定日から通院を止めてしまったため、
ご紹介した整形外科に、
改めて6ヶ月間通院していただきました。
そして、約6ヶ月の通院後、
主治医先生に、症状固定のご判断と改めて後遺障害診断の再評価をしていただきました。

レントゲンで変形がわかっても足りない

ここからがポイントですが、
主治医先生作成の後遺障害診断書に加えて、
お客様の協力を得て、
裸体時の鎖骨部の写真”を撮影していただきました。
理由は、変形障害の認定基準として、
レントゲン所見による変形が明らかになることだけでは足りず、
裸体となったとき、変形が明らかにわかる程度のもの”をいう、
というのが、認定基準にあるからです。

よって、異議申立申請の際は、
(1)後遺障害診断書
(2)裸体時の鎖骨部の写真
(3)弊所作成の異議申立書
を基礎として、申請をしました。

結果として、狙い通りの、体幹骨(鎖骨部)の変形障害として、
第12級5号への変更認定を得ました。

交通事故による鎖骨骨折と後遺障害等級

2023-12-09

鎖骨骨折で想定される後遺障害等級

弊所のお客様で経験しているのは、
(A)局部に神経症状を残すもの:第14級9号
(B)3/4以下の可動域制限による機能障害:12級6号
(C)鎖骨部の変形障害:12級5号
(D)非該当
の4パターンです。

鎖骨骨折はまず「神経症状」で等級認定を検討しましょう

ここで、弊所が重要だと思うことは、
鎖骨骨折は、神経症状でも後遺障害等級の評価を受けることができるという点です。
これは、交通事故賠償問題に関わるかたでも、
勘違いしている部分でもあり、

鎖骨骨折は、可動域制限がないと後遺障害として評価されない」、
という思い込みがあります。

14級を確保する対策が重要です

弊所の方針としては、
(1)まずは14級認定を確保、
(2)良くて12級以上
という戦略です。

鎖骨骨折など骨折という診断名のみの聴き取りで、
”この件は12級ですね”、
”10級ですね”などと、
高い後遺障害等級認定がほぼ間違いないように案内してくる専門家は、
お客様に期待を持たせすぎでは?と感じます。

「骨折=確実に後遺障害等級認定」
という公式はありません

まずは14級を確保するために、
なにをすべきか。
ここを考えるべきです。

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交通事故による「打撲」と症状固定時期

2023-12-05

症状固定は6ヶ月以上経過後

「打撲」の場合の症状固定時期は、
自賠責保険上の後遺障害等級申請+認定を目指すのであれば、
6ヶ月以上経過後、
つまり、事故から181日以降が最善です。

これは、弊所が主にお手伝いしている、
頚椎捻挫(むちうち)、
腰椎捻挫
に関しても同様です。

骨折の場合の症状固定はいつ?

弊所では、
むちうちのご依頼者の他に、
鎖骨骨折、
肩関節亜脱臼、
肩腱板損傷・断裂、
圧迫骨折、
などの”骨折系””断裂系”のご相談・ご依頼が多いです。

これらについても、
症状固定時期は、
事故から6ヶ月以上を経過した後が最善です。

6ヶ月未満ですと、自賠責保険上の後遺障害等級認定を得るのは、
厳しい闘いになろうかと察します。

症状固定の判断は、繊細に、でも大胆に。

打撲系、
骨折系、
の怪我で、
事故から180日未満での日付で症状固定に至った場合の、
後遺障害等級認定は難しいのが現状です。

しかしながら、上記現状を弊所からご相談者にご説明し、ご納得をいただいた上で、
後遺障害等級認定向けて、
やれるところまでやって、良い結果も悪い結果かを確認する
という意向であれば、弊所もベストを尽くします。

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