症状固定・治療費打ち切りとは

結論:後遺障害等級申請と認定を目指すのであれば、なんとしても6ヶ月以上は通院すること

1.治療費の打ち切りと症状固定の違い

交通事故によるむちうちの場合、相手方損保会社は、「事故から3ヶ月程度」で治療費を打ち切ってくることがあります。

まず、ここで、よくある間違いは、

「治療費の打ち切り=症状固定」ではない

ということです。

ポイント①

治療費の打ち切りは、患者の通院状況や画像所見、主治医先生の見解の聴き取りなどを元に、相手方損保会社の判断で行われることです。

ポイント②

症状固定は、医師の判断で設定される日付で、後遺障害診断書の症状固定日欄に記入された日付が基準となります。つまり、損害保険会社に症状固定日を設定する権限はありません。

そして、相手方損保会社より治療費を打ち切れた時の対策としては、2つのパターンがあります。

  • A.治療費の打ち切りにあわせて、治療を終了し、示談をしてしまう。
  • B.健康保険又は労災保険に切り替えて、6ヶ月の通院、整形外科への週3回の定期リハビリをこなし、後遺障害等級認定に向けて闘う。

の2つのパターンです。

弊所は、当然、B.のご相談者を積極的にサポートすることになりますので、ご相談をお待ちしております。

A.を検討している方は、弊所へのご相談はおやめください。

むちうちのご依頼者は、6ヶ月未満で治療費を打ち切られてしまうことはありますので、弊所は初回相談時には、打ち切られた後も、6ヶ月以上は頑張れるかを確認します。

この、治療費の打ち切りの可能性、打ち切られた場合の次の一手を、ご相談者にするか否かというのも、自分が相談している目の前の行政書士・弁護士が、交通事故専門かどうかを見極める一つだと考えます。

2.症状固定日の設定は慎重に

弊所のご依頼者の事案で、事故から5ヶ月で症状固定にしてしまい、異議申立による、後遺障害等級の変更認定の可能性を潰されてしまった事案があります。

具体的には、相手方損保会社担当者からそのご依頼者に、

「事故から5ヶ月を経過して症状も残存しているように思われます。一度、症状固定にして、後遺障害等級認定を受けていただいた上で追加補償をし、本件の示談に向けて次の手続に進ませていただきたいと思います。」という巧みな案内に、ご依頼者は了承をしてしまいました。

ここで、明らかな間違いを確認すると、

  1. 5ヶ月で症状固定にすること     → 事故から6ヶ月以上経過後が適切
  2. 後遺障害等級認定を受けていただいて → 等級認定の絶対保証はあり得ない。

と2点が明らかに誤りです。

それを知らないご相談者、事故から5ヶ月で症状固定としてしまい、最初の後遺障害等級審査結果は「非該当」。この結果をみて、弊所にあわててご相談にお見えになったという状況です。

弊所からご相談者には、「最初の症状固定日が事故から5ヶ月だと、異議申立申請しても高障害等級認定はほぼない」旨をご案内いたしましたが、やれるところはやる、との強い要望もあり、弊所で受任いたしました。

まとめ

症状固定日の設定は、本当に重要な区切りです。

後遺障害等級の認定と取らせないように、相手方損保会社担当者も言葉巧みに誘導してきます。

この誘導にかからないためにできることは、交通事故専門の行政書士事務所インシデントに相談することです。

早期に行政書士に相談・依頼をすることにより、一瞬の油断を突かれて、大きな後悔をすることを防ぐことができます。

行政書士に依頼することは、「予防」です。

治療費が打ち切られてから、相手方損保会社の対応が悪くなってきたら、では遅いです。

交通事故の被害に遭って、相手方の謝罪もない、相手方損保会社担当者からは無知をいいことに虚気(コケ)にされてることに気付いてください。

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